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ヨキミセサカエル 57

Pさん
 少しブログの間が空きました。神保町BFの説明会等、お祭りの準備が大詰めでご無沙汰でした。この間、洋泉社ムック「本屋へ行こう」と週刊ダイヤモンド「読書を極める」が出て、同業の友人・知人が登場したりしているので、隅から隅までおなか一杯になるまで読ませていただきました。まさに<丘は花ざかり>とでも言いましょうか、この不況のなかでも、めげずに活躍する多くの元気な本屋さんが紹介されていました。
 そこで、嘗て池袋の芳林堂書店時代に、若い仲間と一緒に考えていた「経営を支援する本屋の店頭現場」を思い起こしました。以下は当時の私達の原点でした。そして今でも時々立ち止まっては、原点回帰していますが・・・・・・・・・?
          本屋の現場
 1 本屋の現場の本質はどこまでも受け身であるところにこそある。
 2 したがって何も売れない本屋はない。
 3 店を開けてさえいれば何かしら売れる。しかも現金収入である。
   これが、どんな本屋にも等しく与えられている出発点である。
 4 本屋をめぐる外的状況は手の打ちようはないとしても、内的状況は、
   なんとかなると考えるところから学習がはじまる。
 5 現場運営の努力とは、限定された条件のもとで、何を、如何に学  習するかに尽きる。
 6 当然、嫌なら止める自由もある。
 7 本屋の棚は<流れている現在>である。
 8 何処にもない商品(ベストセラー)に一喜一憂して振り回されることほど愚かしいことはない。
 9 ベストセラー商品の売上占有率は微々たるもので、大型店ほど比 率が下がる。
10 どこにもある商品を、時代の意図に沿って、どんな文脈で読者に 提示できるのかが、いつでも本屋は問われている。そうした問題意識に支えられて、はじめて、棚の配列が重要な情報発信の手段になりうるのである。
   11 損益分岐点を射程に入れることなく、商品知識(品揃え)に過剰な想い入れで店の運営を考えたところで、早晩、行き詰る事は自明である。絶対的なもの(損益分岐点)と相対的なもの(商品知識)とのバランスを危うく採ることで、始めて現場からの経営支援の可能性が見えてくる。
                              SHIN
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アスペル山ちゃん

信様
四十年前に拝聴させていただいた書店大学の貴殿の講演が蘇りました。
「商品の多層階店舗における二重展示を実践しよう」との思いから、修行先の上司の了解を得て、講談社ブルーバックスを新書売場と理工系売場に二重展示して、売上増大に努めて結果を出した事を懐かしく思い出します。
その後、紆余曲折を経て書店からは撤退しましたが、思い出は永遠!
by アスペル山ちゃん (2015-10-19 20:16) 

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